美容師のアシスタント期間は平均何年?業務内容やキャリアステップについて紹介

「スタイリストになるのに何年かかるの?」という疑問は、アシスタントになったばかりの美容師であれば当然気になるポイントです。
人によっては「アシスタント期間の終わりが見えない」「年数がわからないとキャリアステップが描けない」と悩んでいる方もいるでしょう。
ここでは、美容師の平均的なアシスタント期間と、アシスタントを終えてスタイリストデビューしていくキャリアステップについて解説します。
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美容師のアシスタント期間の平均は2〜4年

美容師のアシスタント期間は、平均2〜4年と言われています。
アシスタントは、「スタイリストになる技術を習得中の美容師」という立ち位置なので、ある程度以上の技術を身につけるまではスタイリストになることができません。
そのためアシスタントからスタイリストになるまでの年数は、美容師によって異なります。
スタイリストになるまでに、教育体制のしっかりしているところや、早くにスタイリストデビューさせる美容室であれば2年ほど、じっくりと学ぶ必要がある美容室では4年、あるいはそれ以上かかる可能性もあります。
できるだけ早くスタイリストデビューしたいのであれば、アシスタントが習得するべきスキルをできるだけ早く身につけ、お客様をひとりで十分に担当することができる力を身につけていきましょう。
美容師のアシスタント期間に行う業務

アシスタントからスタイリストになるためには、アシスタント業務をすべて身につける必要があります。
ここでは、アシスタントに求められる「接客」と「施術」のスキルについて解説します。
接客に関わる業務
接客に関わる業務には以下のようなものがあります。
・電話対応
・予約対応
・お客様のお出迎え、席への案内、お見送り
・飲み物や雑誌などの提供
・会計対応
・施術後の片付け、清掃
・クロス、タオル等の補充
アシスタントはまだ、カットやカラーなどのメインの業務は任せてもらえません。
まずはその周辺の業務を、先輩スタイリストにつきながら習得していく必要があります。
また、これらの業務はスタイリストになっても必要なスキルです。
アシスタントの間にしっかりと習得しておきましょう。
施術に関わる業務
アシスタントとして施術の補助ができるようになると、以下のようなカット、カラーのヘルプ業務全般を任されます。
・ブロー
・シャンプー
・トリートメント
・ヘッドスパ
・マッサージ
・カラー塗布
アシスタントの間はカット、カラーそのものは任せてもらえませんが、その周辺の業務は担当することができます。
これらの業務を行うときは、お客様と1対1でお話する機会となることが多いので、ひとりひとりに丁寧に接し、お客様と信頼関係を築く実践練習をしておきましょう。
美容師のアシスタント期間を終えてスタイリストデビューするためのキャリアステップ

アシスタントからスタイリストデビューするまでの道のりの例をお伝えします。
1年目、2年目、3〜4年目に分けてお伝えしますので、ぜひあなたの状況に合わせて参考にしてみてください。
1年目|アシスタント期間
1年目は基礎を身につける時期です。
まずは、その美容室における接客業務、マナーを身につけ、お客様へのカウンセリング業務を学んでいきます。
それに並行して、シャンプー、トリートメントの技術、カラーの知識、ブローやスタイリングの技術も、研修や自主練を通して身につけていきます。
2年目|アシスタント期間
順調に技術・経験を積み2年目になると、パーマやカットの基本技術の習得に移行していきます。
これらの技術は、スタイリスト美容師になるために必須のスキルとなります。
お客様への施術で失敗するわけにはいかないので、アシスタントの間にしっかりと技術と知識を身につけておきましょう。
3〜4年目|アシスタント期間
3〜4年目となると、接客、施術における基本技術は習得できているでしょう。
3年目以降は、髪の長さごとの応用技術や、特殊なカラー、パーマの技術を習得していきます。
特に自分の得意なメニューや特化していきたいメニューなどについては、研修や先輩美容師の指導を通して、重点的に知識・技術を身につけておきましょう。
スタイリスト昇格|アシスタント期間の卒業
勤務している美容室で認められればスタイリストに昇格することができますが、昇格の条件は美容室によって異なります。
あなたの勤務する美容室の規定をしっかりと確認しておきましょう。
<スタイリスト昇格条件の例>
・カットモデルに対して接客〜仕上げまでを行う昇格試験に合格する
・規定人数以上、カットモデルへの施術を担当する
・所定の研修カリキュラムを修了する
・一定期間アシスタントとして勤務する
美容師のアシスタント卒業後の働き方

晴れてアシスタントを卒業すると、一人前のスタイリストとして働くことができます。
ここでは、アシスタント卒業後の働き方、キャリアパスについてお伝えします。
トップスタイリスト
スタイリストとしての技術、技能を極めていくのであれば、トップスタイリストを目指していくのはいかがでしょうか。
美容師としての接客、施術のスキルが高まっていくと、「独自のヘアスタイル」や「独自のカラー、パーマ」などの強みを作っていくことができ、リピーターも増え、美容室の中で頼られるスタイリストとなっていくことができるでしょう。
主任、チーフ
主任やチーフを目指す、というキャリアの方向性もあるでしょう。
その美容室の中で全体をまとめるような職務につけば、責任も増えますがその分、給料アップや職務手当などが狙えるでしょう。
店長、マネージャー
スタイリストとして働く中で、美容室の運営や経営に関心が出てくるかもしれません。
その場合は、店長やマネージャーなど、美容室の経営に関わる職務を目指すのもキャリア選択の一つになります。
独立
スタイリストとして十分な経験を積み、経営に関する知識も身につけた人は「独立」も視野に入ってくるでしょう。
独立する場合、大きく分けて「美容室を持って開業する」か「フリーランスとして独立する」選択肢があります。
開業する場合、店舗賃貸や必要備品の準備などで多額の費用がかかりますが、「自分のお店」を持つことができます。
フリーランスの場合、開業ほど多くの資金はいりませんが、業務委託などで店舗や場所を借りつつ働いていくことになります。
美容師の開業やフリーランスについて詳しくは、ぜひ以下コラムをご覧ください。
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訪問美容

「将来的には雇われ美容師じゃない働き方を模索している」場合、紹介したいのが訪問美容という働き方です。
「訪問美容」とは、高齢や病気、ケガ、妊娠などで美容室に行けない方の自宅や施設に訪問して、美容サービスを提供する働き方です。
対象者の多くが高齢者ということもあり、高齢化が進む日本では今後、ニーズが伸びていく業界であると言われています。
訪問美容は一般的なサロンワークと違い、依頼がある時間帯に訪問して施術をするので、シフトのように時間の融通が利きます。
また、「相手のいる場所に訪問して施術する」という性質上、店舗を持つ必要がありません。
なので、経費や設備費をかけずミニマムに独立したいという方にも比較的向いている働き方といえるでしょう。
介護や福祉の知識は必要になってきますが、上記のような働き方に興味のある方は、ぜひ「訪問美容」も選択肢のひとつに考えてみてはいかがでしょうか。
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まとめ
ここまで、美容師の平均的なアシスタント期間とアシスタントとして行う業務、アシスタントを終えてスタイリストデビューしていくキャリアステップについてお伝えしました。
「美容師として働くからには、できるだけ早くスタイリストになりたい!」と思うのは自然な感情です。
しかしスタイリストになる前、アシスタント期間に身につけなければならない接客・施術の技術があるのも事実です。
できるだけ早くアシスタントに必要な技術を身につけ、あなたがスタイリストになっていくために、この記事の情報がお役に立てば幸いです。
また、本コラムで紹介した「訪問美容」について、当サイト「GOCHOKI」では訪問美容師になりたい方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
訪問美容に興味がある美容師さんは、ぜひ参考にしてください。