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【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

2023.08.30

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

介護が必要な方に散髪サービスを提供する「訪問美容」をご存知でしょうか?

訪問美容は、介護が必要になり、外出が難しくなった方であっても利用することができる散髪サービスです。

親が介護が必要になり
「親の散髪をプロにしてもらいたい」
「親が笑顔になるようなヘアカットをしてもらえないだろうか」
という思いをお持ちになる方は少なくありません。

ここでは訪問美容とは何かということから、訪問美容を利用する条件、訪問美容の使い方、訪問美容の料金まで、訪問美容に関する多くのことをお伝えします。

また「訪問美容に介護保険は使えるの?」といった経済的な疑問についてもお答えしますので、ぜひ訪問美容を利用するときの参考にしてみてください。

訪問美容とは|高齢者が利用できる散髪サービス

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

訪問美容とは、認知症や歩行困難などで美容室に足を運ぶことが難しい方のところに、プロの美容師が訪問して散髪を行うサービスです。

自宅や老人ホーム、介護施設まで、プロの美容師が訪問してくれるので、介護が必要な方であっても利用することができます。

散髪(カット)だけでなく、髪染め(カラー)やシャンプーなど、さまざまな施術をしてくれるので、まるで美容室に行ってサービスを受けているかのような気持ちを親御さんに味わってもらうことができるでしょう。

訪問美容の具体的なサービスには、以下のようなものがございます。

訪問美容メニュー
・カット
・ブロー
・シャンプー
・お顔のお手入れ
・パーマ
・白髪染め、カラー
・トリートメント

以上見ていただくと、訪問美容であっても「普通の美容室と同じようなサービスが受けられる」ということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

カットやシャンプーだけなく、パーマやカラーも行われています。

訪問美容サービスによっては、眉カットやマッサージ、ネイルまで行っているところもあります。

さらに、要望を聞いてオプションサービスを実施してくれる訪問美容もあります。

親御さんに
「昔行っていた美容室と同じようなサービスをしてほしい」
「マッサージやネイルもしてほしい」
というような要望があるようであれば、ぜひ訪問美容スタッフに相談してみましょう。

ここまでにお伝えした「訪問美容」を利用するメリット
「訪問して散髪してもらえる」
「介護が必要な状態でも散髪してもらえる」
ということだけではありません。

「身だしなみを整えることで、気分転換になる」
「身だしなみを整えようという意識につながる」
「気持ちがスッキリとして、前向きな気持ちが生まれる」
といった、精神面での好影響が期待されるという点も大きなメリットです。

これまで訪問美容を利用したことがなかった、という方は、ぜひ一度利用を検討してみてください。

参考コラム:
→ 訪問美容とはどんなサービス?お客様を喜ばせたいプロの美容師が感動を提供
→ 認知症の家族のヘアカットが大変!訪問美容をオススメする理由

訪問美容を利用する条件

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

・認知症などがあり、美容室に行くのが難しい方
・高齢で外出が難しく、美容院に足を運べない方

上記のような方は、基本的に訪問美容の対象者となります。

より詳しくお伝えすると、訪問美容の対象者は厚生労働省によって以下のように定められています。

引用:

(1) 疾病の状態にある場合のほか、骨折、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態 にある等の状態にある者であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念 上、理容所又は美容所に来ることが困難であると認められるもの

(2) 自宅等において、常時、家族である乳幼児の育児又は重度の要介護状態にある 高齢者等の介護を行っている者であって、その他の家族の援助や行政等による育 児又は介護サービスを利用することが困難であり、仮に、自宅等に育児又は介護 を受けている家族を残して理容所又は美容所に行った場合には、当該家族の安全 性を確保することが困難になると認められるもの

(厚生労働省の「理容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について」

 

つまり、認知症や寝たきり等の要介護状態にあって美容室に行くのが難しい場合、訪問美容サービスが利用できます。

とはいえ、どこの美容室でも訪問美容サービスを行っているわけではありません。
訪問美容サービスを提供している訪問美容室を探す必要があります。

それでは次の章で「訪問美容の使い方」について説明いたします。

参考コラム:
→ 【利用者さま向け】訪問美容の対象者を解説!安心かつお得に利用する方法も

訪問美容の使い方

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

訪問美容の使い方には、大きく分けて次の4つがあります。

①介護事業所に問い合わせる

現在、何かしらの介護サービスを受けているのであれば、介護事業所のスタッフに訪問美容について問い合わせてみましょう。

デイサービスなどの事業所は、訪問美容を行っている訪問美容室と提携していることがあります。

また、地域の事業所と関わりのあるケアマネージャーさんに聞いてみるのも良い方法です。

②地方自治体に問い合わせる

介護保険課や介護保険事業課といった窓口に相談することで、要介護の方の訪問美容サービスについて教えてもらえる可能性があります。

また、自治体によっては訪問美容の利用に費用助成を行っていますので、費用助成の情報についても合わせて問い合わせてみることをオススメします。

費用助成について詳しくは後述します。

③訪問美容室に問い合わせる

ネットで訪問美容室を検索し、電話で問い合わせる方法です。

この方法が一番早いですが「その訪問美容室がどういった施設か」「どんな美容師さんが来るか」などは、自分で調べる必要があります。

私たちGOCHOKIは、美容室オーナーが中心となり、訪問美容を行うサービスを、大阪を中心に提供しています。

GOCHOKIの訪問美容サービスについて、くわしくは以下をご覧ください。

→ GOCHOKI、訪問美容カットサービス

④これまでに利用していた美容室に問い合わせてみる

これまで通っていた美容室に、訪問美容をやっているかどうか問い合わせてみるのもよいでしょう。

もし、訪問美容もやっているようであれば「これまでにカットしてもらっていた信頼できる美容師さん」に引き続き散髪をしてもらえるかもしれません。

新しい美容師さんに担当してもらうことに不安がある場合、まずこの方法を試してみることをオススメします。

訪問美容の利用料金

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

訪問美容の料金相場は以下のようになっています。(下記金額は、助成金や補助金制度を利用する前のものです)

メニュー自宅施設
カット3,000~6,000円2,000~4,000円
シャンプー2,000~3,500円1,000~3,000円
カット&シャンプー5,000~8,000円3,000~5,000円
ベッドカット4,000~6,000円2,500~4,500円
カラー4,000~9,000円4,000~8,000円
パーマ5,000~8,000円4,000~8,000円

 

料金相場は、自宅より施設の方が安くなっています。
施設のほうが安いのは、個人宅よりも、一度に多くの人に施術できるためだと考えられます。

また、一般的に訪問美容では、施術料金の他に出張費用がかかります。
予約する際には出張費用についても確認しておきましょう。

ちなみに、東京や大阪などの具体的な訪問美容サービスの価格は以下のようになっています。

【髪人(全国)】
カット&ブロー、1,900円〜
お顔剃り、700円(シェーバー)、1,300円(レザー)
カラー、4,000円
ヘアマニキュア、5,000円
パーマ、4,500円
シャンプー、1,000円
ドライシャンプー、1,000円
トリートメント、600円
ハンドスパ、1,000円
フェイスパック、600円

【在宅・訪問理美容サービスCECiL(東京)】
〇基本メニュー(施設への訪問)
デザインカット(男性・女性) 3,000円〜
男性カット(バリカンによる施術) 2,500円〜
パーマ 8,000円〜
ヘアカラー(毛染め)8,000円〜
※ご人数(団体割引あり)、設備状況等により変動がございます。

【GOCHOKI(大阪)】
在宅訪問でのカット(シャンプー、眉カット、産毛剃り、出張費込)5,500円
介護施設や病院でのカット(眉カット、産毛剃り込)3,300円
※シャンプー、カラーメニューについてはご相談ください。

料金相場についてさらに詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
→ 訪問美容の料金相場とは?施設と自宅のサービス価格を30社調査した結果

訪問美容に介護保険は使えるの?

【訪問美容】介護が必要な方向けの散髪サービス|利用料金、使い方

結論から言うと、訪問美容に介護保険は使えません。

しかし、地方自治体によっては助成金や補助金を出しているところがあります。

たとえば、大阪府岸和田市と大阪府東大阪市では以下のような助成が行われています。

・大阪府岸和田市
条件を満たす対象者に、サービスに応じて1,200円〜1,800円の自己負担で訪問美容サービスを受けられるようにする助成

・大阪府東大阪市
自己負担1,500円
訪問に要する費用を市が負担(1回2,000円)

このような助成を受けられる可能性があるので、訪問美容を利用するときには一度自治体の窓口に問い合わせてみることをオススメします。

まとめ

ここまで、訪問美容の概要や使い方、利用料金といった情報をお伝えしてきました。

介護が必要な状態になると
「自分で好きな場所にいけない」
「ずっと施設や家で過ごさないといけない」
といった不満から、気持ちが沈みがちになってしまうことがあります。

訪問美容を利用していただくことで、そういった気持ちを明るくするための気分転換や、おしゃれや身だしなみに意識を向けるきっかけにしていただければ幸いです。

当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容について知りたい方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
ぜひ参考にしてください。
→ 訪問美容「GOCHOKI」のお役立ちコラム