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美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

2023.07.05

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

美容室を経営する中でよくある悩みのひとつといえば「美容室の維持費」問題です。

お休みの日や営業時間外で、美容室を使っていない時間があっても、場所代はどうしてもかかってしまいます。

また、営業はしているけれど、施術できる席が数席空いていて売上になっていない、という悩みもよく聞かれます。

そんな美容室の維持費問題を軽減するためにオススメなのが、美容室をレンタルスペースとして貸し出すという方法です。

ここでは「レンタルスペースとは?」といった基本的な情報から、「レンタルスペースの種類」「レンタルスペースを賃借するとき使えるサイト」といった実践的な内容まで、順番にお伝えします。

レンタルスペースとは?

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

使われていない物件やスペースを貸し出すことでレンタル料を得ていくことができるのがレンタルスペースという取り組みです。

とはいえ、レンタルスペースにもさまざまな種類があります。
実際に取り組む前に、レンタルスペースの種類や押さえておきたいポイントについて知っておきましょう。

面貸し、レンタルサロンなどの種類がある

レンタルスペースと言っても、その種類はさまざまです。

ただ、美容室オーナーとしてお店を貸し出す場合には、基本的に「面貸し(ミラーレンタル)」が当てはまります。

一方で、フリーランスの美容師としてレンタルスペースを借りたい場合には、「レンタルサロン(シェアサロン)」が選択肢に入ってくるでしょう。

レンタルスペースの種類
・面貸し(ミラーレンタル)
・レンタルサロン(シェアサロン)
・ワンルームマンションタイプ
・多目的スペース

それぞれのレンタルスペースの違いについては「レンタルスペースの種類4つ」の章で詳しくお伝えします。

レンタルスペースが今、人気になっている理由

レンタルスペースが普及している理由のひとつに、フリーランス美容師の増加が挙げられます。

フリーランス美容師は近年になって増えはじめており、2017年には8万人を超えているとも言われます。

実店舗を持たないフリーランス美容師として働く場合、面貸しを含むシェアサロンを利用するケースが多いため、レンタルスペースのニーズが年々増えてきているのです。

フリーランス美容師が増えてきている背景には「美容業界の労働環境」と「インターネットの普及」があるといわれています。

<美容業界の労働環境>

美容業界はこれまでにも、以下のような課題があると言われてきました。

①年間休日が少ない
②労働時間が長い
③給与が高くない
④接客の間は立ちっぱなしのことも多く、体力的にハード
⑤少人数チームとして働く、美容室内の人間関係の難しさ

ワークライフバランスを重視する人が増えている現代、労働時間や休日を自由に設定できるフリーランスの美容師は、今後ますます増えていくことが考えられます。

<インターネットの普及>

スマホやパソコンを皆が持っている今の時代、InstagramなどのSNSを駆使することで、個人での集客が可能になりました。

かつては、美容室の知名度やブランド力が集客の要でしたが、現代ではネットでの評判や知名度がそれを上回ってきています。

インターネットが普及し、美容師個人がブランディングをできる時代になったことが、フリーランス美容師の増加を後押ししているといえるでしょう。

以上の2点から、フリーランス美容師は今後も増えていき、働く場であるレンタルスペースの需要もさらに高まっていくと考えられます。

レンタルスペースを始める前に|押さえておくべきポイント4つ

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

レンタルスペースとして美容室を貸し出すことで収益化を狙うのであれば、押さえておきたいポイントが4つあります。

①どういったスペースとして貸し出すか
②いくらで貸し出すか
③スペースの管理・清掃のルールをどうするか
④カギの扱いをどうするか

この4つを意識してレンタルスペースの構想を練ることで、貸し出しをはじめた後に大きなトラブルが起こる可能性を減らすことができるでしょう。

「どういったスペースとして貸し出すか」「いくらで貸し出すか」については、他のレンタルスペースのやり方を参考にすることをオススメします。

後述の「レンタルスペースを賃借するとき使えるサイト4つ」で紹介するレンタルスペースサイトを確認して、立地や設備などをキーワードに、あなたの美容室と似たレンタルスペースを探してみましょう。

レンタルスペースの種類4つ

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

レンタルスペースには主に

①面貸し(ミラーレンタル)
②レンタルサロン
③ワンルームマンションタイプ
④多目的スペース

の4つがあります。

①面貸し(ミラーレンタル)

美容室として営業している店舗が、店舗内の空きスペースを貸し出すのが「面貸し」です。

お客様の少ない時間帯などに席を借りてもらうことで、使われていない席を有効活用することができます。

あなたが、美容室オーナーとして自分の美容室の一角を貸し出したい、と思っているのであれば、この「面貸し」がそれに当たります。

この面貸しは、鏡や椅子、シャンプー台などを貸し出すことからミラーレンタルとも呼ばれます。

②レンタルサロン(シェアサロン)

フリーランス美容師などの方向けに、美容サービスを行う環境が整備された場所を貸し出すのが、このレンタルサロン(シェアサロン)です。

普段美容室として経営している場所を貸し出す「面貸し」とは異なり、レンタルサロンはレンタル専門で、個人がレンタルできる施術スペースしかありません。

時間単位や月ごとの費用を払うことで、施術スペースをレンタルすることができます。

大きな空間を複数人でシェアするので費用が安いこと、すでに美容サービス用の環境が整っていることがメリットとして挙げられます。

③ワンルームマンションタイプ

ワンルームマンションタイプのレンタルスペースでは、マンションの一室をまるまるレンタルスペースとして借りることができます。

一般的な住居用のマンションの内装を美容室、サロンとして使えるように改装しており、美容サービスに必要なものは一通り揃っています。

レンタルサロンよりも広い空間で施術することができること、場所の雰囲気を自分好みに変えられることから、個人のブランディングをしっかりとしていきたい美容師向けといえるでしょう。

④多目的スペース

美容サービス以外のレンタルにも対応しているのが、この多目的スペースになります。

場所によっては、美容サービス用のベッドや道具を設置してある多目的スペースもありますが、美容サービスを専門としているレンタルサロンなどと比べると少し設備が劣ります。

多目的スペースをレンタルする場合には、どういった設備や道具があるかを事前に確認しておく必要があるでしょう。

以上のように、レンタルスペースにはさまざまな種類があります。

その中でもレンタルサロン(シェアサロン)は、美容サービスの設備が整っていることや他のフリーランス美容師とのつながりを作れることから、フリーランス美容師に人気があります。

美容室を面貸ししたい場合には、レンタルサロンに負けないような設備や道具の準備に加えて、美容室の雰囲気などもアピールしていくとよいでしょう。

レンタルスペースを賃借するとき使えるサイト3つ

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

レンタルスペースを始めるのであれば、まず相場感を知ってから価格設定していく必要があります。

相場感を知るために、レンタルスペースを借りたい人と貸したい人をつなぐ主なサイト3つをチェックしていきましょう。

Re・Make(リメイク)

スペースを貸したい美容室と借りたい人をマッチングするために、サロンの空きスペース情報を載せているのがRe・Make(リメイク)です。

Re・Makeは、スペースを貸したい人であっても月費用0円で利用することができます。
更新費用などもかからないので、まず始めてみたいという方にオススメです。

さらに、スペースを借りた美容師が良い人材だった場合、Re・Makeのルールに則ってスカウトすることもできるなど、美容室オーナーに嬉しい制度が整っています。

ただし、Re・Makeは現在のところ関東地方の情報のみを取り扱っているので、その点ご注意ください。

→ Re・Make

AirSalon(エアサロン)

AirSalon(エアサロン)は、面貸し美容室・シェアサロンの情報に特化しています。

オンライン上での見学申請や予約管理などもできるシステムが整っており、さらに契約内容の記録なども残してくれるため、貸したい人借りたい人双方にとって安心なレンタルが実現できます。

美容業界のフリーランスとサロンを結ぶ手助けをする」ことを目的としているサイトなので、今後フリーランスが増加することでさらなる需要が見込まれる可能性があります。

→ AirSalon(エアサロン)

Instabase(インスタベース)

美容室に限らず、さまざまなレンタルスペースの情報を掲載しているのがInstabase(インスタベース)です。

レンタルサロンの項目で検索すれば、時間当たりいくらでレンタルできるのかを一覧でチェックすることができます。

貸したい人も、時間当たりの希望料金を掲載することができるのでスムーズにマッチングすることができます。

→ Instabase(インスタベース)

新しい収入源として、訪問美容という選択肢も

美容室をレンタルスペースとして貸し出す!導入方法やメリットを解説

ここまで、経営している美容室の一角をレンタルスペースとして貸し出し、収益化していく方法についてお話してきました。

ですが、もし既存のお客さんが極端に減少しているという状態であれば、美容室としてのスペースを手放し、これまでのお客様はレンタルスペースで接客しながら、「訪問美容師」という働き方にチャレンジしていく、という方法もあります。

高齢や病気などのために美容室を訪れることが難しい方のもとを訪問して、美容サービスを提供するのが「訪問美容」です。

訪問美容師をするのに、美容師・理容師免許以外に特別な資格は必要ありません。
ですが最近は、「訪問福祉理美容師」「福祉理美容師」といった資格が現れるなど、訪問美容という仕事の価値が高まってきています。

訪問美容は、美容室に来ることができない方に施術するという仕事の性質上、これまでアプローチできなかった層にアプローチできるため、新しい事業の軸としての可能性も秘めています。

また「美容室に行きたいけど、年のせいで行けない」「美容室で身なりを整えたいけど、病気のために足を運べない」という方にサービスすることができるので、大きなやりがいもあります。

介護などの知識が必要にはなりますが、訪問美容師に興味がある方はぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

→ 訪問美容を始める美容室オーナー様へ|仕事内容やメリットを紹介

→ 知っておきたい訪問美容師のメリット・デメリット| 収入の話や活動の始め方も解説

まとめ

ここまで、レンタルスペースの種類やマッチングサイトについてお伝えしてきました。

あなたの美容室をレンタルスペースとして活用することで、月々の美容室の維持費を軽減していくことができるでしょう。

Re・Makeなどのサイトを活用することで、レンタルスペース運営をきっかけに優秀なスタッフを確保できる可能性もあります。

また、美容室の収益を改善するのであれば、将来性ある新たな事業へ取り組むことも大切です。

当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容師になりたい方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
訪問美容に興味がある美容師さんは、ぜひ参考にしてください。

→ 訪問美容「GOCHOKI」のお役立ちコラム