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ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

2023.01.25

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

お子さんができ、ママになった美容師のみなさんにとって「どんな風に働いていくか」というのは大きなテーマのひとつではないでしょうか。

長時間勤務や、土日祝の勤務も珍しくない美容室業界。小さなお子さんを抱えながら仕事を続けていくのは難しいのが現状です。

「子どものお世話をしなければいけないから自分のキャリアは諦めないといけないのかな」
「子どもが大きくなってからの復帰を考えているが、できれば早く仕事がしたい」

と考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では「ママ美容師が独立して、子育てと仕事を両立していくにはどうすればいいか」といったことをお伝えいたします。

「そもそも両立できるのか」「独立ってどうすればいいの?」と思っている方はぜひ一度読んでみてください。

ママ美容師は子育てと仕事の両立ができる?

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

結論から言いますと、独立することで、ママ美容師として子育てと仕事の両立をすることは可能です。

ただもちろん、簡単なことではないのは事実なので「どれくらい仕事に時間を割けるか」「どれくらいの売上を目標とするのか」といった経営に必要なことはしっかりと考える必要があります。

それらの点については、この記事の第2章「独立するとき必要になることは?」で詳しくお伝えいたします。

また「いま子どもが何歳なのか」「子どもが体調を崩したとき預けられる場所はあるか」「保育園、幼稚園に入れそうか・入っているか」といったことも独立して美容室を経営する際の大きなポイントとなってくるでしょう。

実際にママ美容師をされている方は、以下のような理由でママ美容師として独立された方が多いようです。

・コロナ禍で長距離移動が不安になったから
・妊娠中に働く中で、赤ちゃんが生まれたら今のように働けないと実感したから
・出産を機に、子育てしながら働くことの限界を感じたから
・子育てと美容師の仕事の両立をしたいと思ったから

美容室で働いていると、土日祝勤務や成人式・入学式・卒業式の着付けといった早朝勤務があり、子育てとの両立が難しくなる場面も出てきます。

近頃はママ美容師が働きやすい環境を用意する美容室も増えてきていますが、働き方の一つとして独立するという道もあります。

独立して個人経営することで、労働時間や休日設定を自分ですることができるようになります。それが、子育てをする上で大きなメリットとなるでしょう。

ママ美容師として独立するとき必要になることは?

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

「ママ美容師として独立する」となったときに、ほとんどの方は何から手をつけたらいいのだろうと悩むのではないかと思います。

もし周りに独立されたママ美容師がいれば、話を聞いてみるのがよいでしょう。ただ、まだまだ世の中には個人経営のママ美容師が少ないのも事実です。

そこでここでは「独立するときに必要になること」と題して、独立・開業をしていくときにまず必要になる事柄について、順にお伝えいたします。

どんなお店を経営したいかというビジョン

ママ美容師として独立する場合「どういった美容室、サロンを経営していきたいのか」というビジョンは必須です。

・完全予約制でお客様おひとりおひとりに向き合う美容室をするのか
・スタッフを雇いながら多くのお客様を丁寧にお相手するのか
・訪問美容を行ない普段美容室に来れない人にサービスを届けるのか

それぞれで準備すべきことも、独立後やっていくべきことも異なります。

まず、あなたの「どんな美容室を経営していきたいのか」「どんな風に働きたいのか」というビジョンを明確にしましょう。

そこがしっかり固められれば、その他の独立準備も行ないやすくなるでしょう。

開業資金の確保

一般的に、美容室の場所を借りて営業する場合には以下のような初期投資が必要になります。

「物件契約費用」保証金:家賃の8〜10 ヶ月程度、仲介手数料:家賃の1ヶ月分程度
「家賃」
「内装費用」1坪あたり40〜50万円程度
「薬剤や備品の費用」30〜100万円程度
「ランニングコスト」想定売上の45%程度がコスト×3ヶ月

※ランニングコストを×3ヶ月で考えているのは、3ヶ月は売上があがらなくても問題なく経営を続けられるようにするためです。

たとえば月の売上を30万円にすることを目指し、5坪物件の家賃が10万円と想定すると、必要な開業資金はおよそ361万円になります。

物件契約費用80万円
仲介手数料10万円
内装費用200万円
薬剤や備品の費用30万円
ランニングコスト約41万円
合計必要な開業資金 361万円

(※想定月売上30万円、美容室の家賃10万円として試算)

ただし上記はあくまで最低金額で考えた場合です。あなたの求める美容室の水準によっては、内装費用や薬剤などの仕入れ値がもっと必要な場合もあるでしょう。

一方で「自宅を使って美容サービスを行なう」「訪問美容をメインのサービスとして行なう」のであれば、必要ない項目も多くなると思います。

訪問美容について詳しくは、この記事最後の「訪問美容という選択肢|今後ますます需要のある業態」をご覧ください。

独立してお店を持とう!と思うと、まずこの開業資金が必要になってきます。あなたの理想とする美容室のためにはどれくらいの開業資金が必要か、計算してみましょう

また、もし融資を受けることを検討する場合、日本政策金融金庫であれば30%の自己資金比率があれば借り入れできます。361万円を借入込みで賄う場合を考えると、約109万円は自分で用意する必要があります。

顧客獲得プランを考える

想定月売上を30万円と仮定しましたが、その売上をどうやってあげていくのかが課題になります。

たとえば、客単価7,000円で月売上30万円を目指す場合、1ヶ月に43人のお客さんに来てもらわなければなりません。
(30万円÷7,000円=42.86人)

月に20日働くのであれば、1日あたり2.15人に接客する計算になります。
(43人÷20日=2.15人)

顧客に宣伝するために、大きな美容室はホットペッパービューティーなどの高額な広告サイトに掲載をしていますが、個人経営だとそれは難しいでしょう。

口コミだけでなく、Googleマイビジネスへの登録、Instagram(インスタ)やFacebookなどのSNS媒体などを使ってうまく宣伝し、着実にお客さんを増やしていく必要があります。

大手の美容室とは違うアピールポイント、強みを考え、効果的に宣伝していきましょう。

完全個人経営美容室の最大の強みは一から十まで1人の美容師が担当できることです。「あなたにヘアカットやカラーを任せること」に価値を感じるお客さんが増えれば、おのずと経営は安定していくでしょう。

子育て中に起きるトラブルへの対処法

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

子育て中には「子どもが急に体調を崩した」「学校行事が仕事の日とかぶってしまった」など、さまざまなトラブルや不測の事態等が起きるもの。そういったときに対応ができるように、事前に準備しておけると安心です。

美容師として独立をするとき、両親や友人などの中で「子どもを預かってくれる人」がいれば、あらかじめお願いをしておきましょう

独立しはじめは特に、仕事で多くのトラブルや悩みが発生するでしょう。そこに子どもへの急な対応も重なってしまうと、精神的な不調や体調不良に陥ってしまうことも考えられます。

なのでできれば、子どもの対応をお願いできる人が近くにいる場所に美容室を開業することをおすすめします。

独立に対するモチベーションの確認

「なぜ独立したいのか」「独立して何をしたいのか」「それは本当に独立でないと叶えられないのか」といった点をシビアに考えておきましょう。

独立して、子育てと仕事を両立させることは不可能ではありませんが、決して簡単なことではありません。

「自分の中に、独立開業してやっていきたい!という強い意思とビジョンがあるのか」ということは、実際に独立される前に十分に考えておいたほうがよいでしょう。

訪問美容師、フリーランス美容師といった選択肢もある

実店舗を出しての独立以外の選択肢として、「訪問美容の美容師になる」「フリーランス美容師になる」といった選択肢もあります。

最近は「美容師の経験を活かして、訪問美容師として登録する」「開業してお店を持つのではなく、フリーランスになる」という選択をされる方も増えています。

フリーランス美容師の中には、自分ひとりでお店を持つのではなくシェアオフィス(月額使用料などを払うことで、美容室スペースを借りられる面貸しサービス)を利用して仕事をしている、という人もいます。

「実店舗を出しての独立開業」だけでなく、できるだけ多くの選択肢を知ったうえで、あなたに一番しっくりくる働き方を見つけていきましょう

訪問美容という選択肢|今後ますます需要のある業態

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

訪問美容という美容サービスは、現在需要が高まり続けています。

なぜなら、少子高齢化が進む日本では「美容室に行って髪を切ってもらいたいけど、足腰が悪くてむずかしい」「施設に入っていて、しょっちゅう美容室には行けない」という年配の方が増えているからです。

そういった年配のお客さんにも美容室のサービスを楽しんでもらうことのできる訪問美容は、年々多くの方に求められるようになっています。

また一方で、妊娠中のママなど、長距離の移動や外出が難しい方にも訪問美容は求められています。

ママ美容師として独立するには?子育てと仕事の両立を目指す訪問美容

ママ美容師であれば、ママさんへサービスをするときに自身の出産・子育て経験を活かすこともできるでしょう。

今後大きな可能性があると言われている訪問美容の分野。あなたも一度調べてみてはいかがでしょうか。

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