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訪問美容特有のトラブル!美容師が気を付けること|事例と対策法

2020.04.02

訪問美容_トラブル_アイキャッチ

訪問美容サービス「GO!CHOKI(ゴーチョキ)」です。

 

皆さんは、訪問美容に対してどんな不安をお持ちですか?

 

訪問美容に関する主な不安材料としては、「事前に準備しておくもの」や「保健所への届出の有無」などが挙げられます。

 

しかし、サービスの対象が高齢者や疾患のある方であることや、美容室ではない場所でヘアカットなどを行うこともあって、訪問美容特有のトラブルというものが存在します。

 

実際、その様なトラブルが不安だという美容師も少なくありません。

 

今回は、訪問美容をするうえでよくあるトラブル事例を紹介し、そこから見える「美容師が気を付けておくこと」として、トラブルへの対策法をお伝えしていきます。

 

また、業務上の事故に備えた損害保険もいくつかまとめてみました。

 

訪問美容を始めるにあたり、トラブルの面で不安がある美容師の方は、是非参考にしてみてください。

訪問美容でよくある3つのトラブル事例と対策方法

訪問美容_トラブルと対策方法

まず初めに、訪問美容で起こりがちな、以下の3つのトラブルについて紹介します。

  • 当日お客様がお金を持ち合わせていない
  • ヘアカットされる本人がヘアカットを嫌がる
  • お客様がハサミでケガをしてしまう

 

美容室では起こりえないようなトラブルもありますね。

中でも、上の2つに関しては、訪問美容ならではのトラブルだと考えられます。

 

この3つに関する対策方法についても、詳しく解説していきます。

【1】当日、お客様がお金を持ち合わせていない

訪問美容は現状、高齢者の方が利用することが多いので、「お金を用意するのを忘れてしまった」ということが起こる可能性が高いです。

認知症などを患っていると、「今日そんな予定あったっけ?」とおっしゃられるお客様もいます。

 

「せっかく訪問したのに仕事ができない」という状態になってしまうので、美容師としても痛手を負うことになってしまいます。

 

 

◆対策として出来ること:予約の段階で料金に関する話を伝えてお

 

トラブルの対策としては、「予約の段階から料金について伝えておくこと」もしくは「施術日が近くなってきたら改めて電話すること」が考えられます。

 

連絡方法は基本的に電話でのやり取りになってしまうので、「そんなことは覚えてない」と言われてしまうと、どうしようもありません。

なので、なるべくこまめに連絡を取り、「予約していること」と「料金に関する話」を伝えておくことが大切です。

 

また、「お金を払ったことを忘れた」ということも起こり得ます。

料金をいただいた際には、必ず領収書を発行し、「料金をいただいている」という事実を証明できるようにしておきましょう。

 

 

◆それでも忘れていたときは、後日「振り込み」か「集金」にて対応

 

しかしながら、こまめに伝えていても、当日には「忘れてた」となることもあります。

その場合は、後日「集金」や「振り込み」などで対応するのが良いでしょう。

 

仮にお客様に非があるとしても、美容師側が主体となって提案していく必要があります。

【2】ヘアカットされる本人がヘアカットを嫌がる

このトラブルは、施術を受ける本人以外の人が、訪問美容を予約した場合に起こることがあります。

 

ご家族の方が「ヘアカットしてあげて欲しい」と言っていても、本人にはその気がないと、ヘアカットが難航するどころか、暴れてしまってケガをする可能性もあります。

その場合は、一旦落ち着き、丁寧な姿勢でお客様と向き合いましょう。

 

 

◆対策として出来ること:感情的にならず、前向きな言葉で気持ちを乗せる

 

人によっては嫌がるあまり、心無い言葉を言ってくることも考えられます。

そんな時には、感情的にならず「髪整えるだけで、おきれいになりますよ」など、前向きな言葉をかけ、お客様自身が「それだったら切ってもいいかな」と思えるような声かけを行っていきましょう。

 

事故の原因にもなりますので、無理やり押さえこんでの施術だけは避けるようにしてください。

【3】お客様がハサミでけがをしてしまう

ヘアカットを嫌がるお客様の場合、暴れたり、施術中に動いてしまったりする可能性が高いです。

施設への訪問の場合は、何人かの方を連続でヘアカットしていく事にもなるので、徐々に疲れも出てきてしまい、集中力が切れた結果、ケガをさせてしまうことも十分にあり得ます。

 

あらかじめ、施設の方と相談しながら、ヘアカットをされる方がどういった性格なのか、どういった持病があり、作業に支障が出る可能性があるかなどを聞いたうえで、必要なものがあるかどうかを判断すると良いでしょう。

 

 

◆対策として出来ること:「丁寧に声かけを行う」もしくは「家族や施設の方の協力を得る」

 

「どうしてもヘアカットが嫌」という場合には、先ほどのトラブルと同様に丁寧に声掛けを行う必要があります。

 

更に、持病の症状や性格から、どうしても施術中に動いてしまう可能性があるというのであれば、施設の方や、ご家族の方の立会いのもとで、ヘアカットされる方が安心できる状態を作っておくことも大切です。

 

足が悪く、歩行が困難という時には、移動式のシャンプー台などを使って、お客様がその場から動かなくても良いようにしておくのもいいでしょう。

 

訪問美容の為の道具の中には、数少ないですが、そういった方に向けたものもありますので、工夫しながら活用していきましょう。

過去の有名なトラブル事例では「お客様の死亡事故」もあった

過去には、訪問美容における死亡事故も起こっています。

2017年に、美容師が老人ホームへ訪問し、利用者を専用車両に乗せようとしたところ、車いすごと転落し、一人の方が死亡した事故です。

 

当時、美容関係での死亡事故というものは極めて異例だったため、メディアにも大きく取り上げられました。

施設への訪問美容で車両を使う際には、こうした安全面の部分にも気を付ける必要があります。

 

 

◆対策としてできること:もしもの時に備えた「保険への加入」は必須

 

美容師側は、安全面に関する事だけでなく、事故が起こってしまった場合への備えも必要です。

「自分に限ってそんなことはないだろう」と、業務上の事故を軽視せず、最低限の備えとして、保険には必ず加入しておきましょう。

万が一に備えた、訪問美容師でも加入できる損害保険

訪問美容 保険

ここからは、訪問美容師でも加入できる損害保険を紹介します。

 

美容室に関する保険で有名なものはいくつかありますが、訪問美容に関してはまだまだ検討中や手続きに時間がかかるところも多いようです。

今回は、美容室の事故だけでなく、訪問美容においても補償される2つの保険の特徴をまとめてみました。

全日本美容業生活衛生同業組合連合会

全日本美容業生活衛生同業組合連合会(全美連)は、美容業界全体の水準向上を図り、必要な指導などを行う事業者団体です。

 

全美連が提供する保険の特徴としては、「1店舗あたり年間1600円」という掛け金の安さが挙げられます。

加入条件として、全美連に所属している必要がありますが、訪問美容の業務中における事故に対して補償される保険の中では、かなり掛け金が安い部類に入るでしょう。

サロン保険net.

一方、個人で訪問美容師として活動するのであれば、サロン保険net.が適しているという見方もあります。

 

全美連と違い、店舗単位の保険ではないため、店舗を持たない訪問美容師にとってはかなりお得な保険です。

掛け金も最大月600円程なので、大きな負担にはならないでしょう。

オプションで、床やベッド、お客様の荷物などに対する物損補償を付けることもできます。

 

以上、訪問美容師でも補償される保険を紹介しました。

現状、組合や団体に加入することで入れる保険を利用するのが、最もオーソドックスな方法になってきています。

個人で保険に入る際には、必ず訪問美容にも対応しているかどうかなどを保険会社に確認するようにしましょう。

 

 

◆もし損害事故が起こってしまったら、すぐに保険会社などに連絡する

 

もしも、訪問美容の業務中に事故が起こってしまった場合は、すぐに保険会社や救急などに連絡し、然るべき対応を取ってください。

  • その場で話し合うこと
  • 全責任を認めること

 

などを、自己判断でしてしまうと、保険の対象外となってしまうこともあります。

ですので、小さい事故でも必ず保険会社に連絡して、その場で取るべき対応方法を聞きましょう。

まとめ:トラブルに備えた保険加入はもちろんのこと、最大限トラブルが起こらないよう気を付ける

今回、訪問美容におけるトラブル事例の紹介と対策、訪問美容に対応する損害保険を紹介しました。

 

現状、訪問美容は事故が起きても、美容師の自己責任になってしまうことがほとんどです。

なので、出来るかぎりの対策と事前準備を行って、安全に作業できる環境を自分で作らなければいけません。

 

個人で始めるのも良いですが、まずは団体や組合に加入して、団体ごとの講座や指導を受けてみるのもオススメです。

また今回紹介したような、団体や組合ごとの保険もありますので、積極的に利用してみてはいかがでしょうか?

 

GO!CHOKI(ゴーチョキ)では、今後も訪問美容を始めたい方に向けたお役立ち情報として、トラブル事例を紹介していくとともに、美容師側でできる対策方法やオススメのツールなども紹介していく予定ですので、是非チェックしてみてくださいね。